2012年6月24日の礼拝メッセージは「独房からの説教」シリーズで、士師記16:19-30から「霊的力の損失と回復」と題して話されました。このシリーズでは、牢屋に入れられた信仰者たちからの教訓を学んでいます。士師記16:19-20では、サムソンが神に対する力を失った原因とその力を回復した秘訣が見られます。彼の時代には、イスラエル人は神に対する立派な信仰と背教の間で揺れ動いていました。そのため神はイスラエルをご自分の元に戻すために裁き司たち(士師、救う者)を起こされました(ルツ記1:1)。サムソンは生まれる前から神にとって特別な人であったので、神へのナジル人と呼ばれています。それは「神に捧げた者」という意味で、そのしるしは長く伸ばした髪の毛でした。彼は、イスラエルをペリシテ人の手から救う使命を受けました。しばしば神の霊が彼の上に臨み、超自然的な技を行ないました(13-15章)。ところがサムソンはその力を失いました。力を失った原因は、①抑えのきかない熱情のため、②使命を軽々しく考えたため、③聖なる預け物を引き渡したため、です。その結果、足かせをはめられ盲目となり、牢の中で飼われる動物のようになってしまいました。最もひどいことは主が彼から去られたことです(14‐16章)。しかし、髪の毛が伸び始めたことを象徴に力が戻り始めました。力を取り戻す秘訣は、①反対状況の中にある神のあわれみを知ること。神はあなたがご自分のもとに立ち返る状況を事前に計画しています(22節)。②心を再び燃え上がらせること。付き添いの若者は、神の恵みと真理(2つの柱)を再び味わうための信者同士の信仰の交わりを意味しています(26節)。③失敗と弱さを認めて主を求めること(28節)。④戻った力で信仰を実行すること。神の恵みと真理を聞くだけでは十分でなく、それを受け取って自分の物とする必要があります(30節)。⑤自分を死なせる(30節)。これはキリストと共に死ぬことを意味しています(ガラ2:20;ロマ6:11-13;ヨハ12:24)。サムソンの物語から学ぶ教訓は、新約聖書の中の次の真理を示しています。私たちから霊的力を奪おうとしている惑わす霊と悪魔の教えがあります(1テモ4:1)。それに打ち勝つ秘訣は、①御霊による生活に戻る(ガラ3:1-5)。②内住のキリストを再確認すること(ガラ4:9、19)。③信仰の基礎的な真理に立ち返ること(黙2:4)、です。こうしてあなたも失った力を取り戻して、ヘブ11章にある信仰者名誉覧に自分の名前を記してもらうことになるのです(32-34節)。