2011年12月25日 「ヨハネの福音書によるクリスマス物語-汚名を返上すること」 2011年クリスマスシリーズ その4

2011年12月25日の礼拝メッセージは「2011年クリスマスシリーズ」で、ヨハネ1:46-51から「ヨハネの福音書によるクリスマス物語-汚名を返上すること」と題して話されました。ベツレヘムの星、飼い葉おけの中で眠る幼子イエス、博士たちの訪問、野宿した羊飼いたちに現れた天使などはクリスマス物語の通常の場面ですが、そこには一つの暗い面があります。それはイエスの生まれ故郷、ナザレという町に関することで、1章46節でナタナエルが言った「ナザレの町から良いものが出るだろうか」という言葉に表現されています。ヨハネによる福音書の中ではクリスマス物語は書かれていませんが、それに関連するのがこのナザレについての言及です。聖書の中ではナザレの町はヨセフとマリヤの生まれ故郷、エジプトに避難した後に聖家族が住んだ町、イエスが育って、父の大工の仕事に加わり、教育された会堂のある街です。ところが、当時のその社会の歴史からいえば、ナザレは人口300人ほどの山奥の谷間に隠れた農業の町で、ローマ守備隊が宿営し、言葉と道徳は乱れ、洞穴に周りの町の腐りかけた死体を置く部落民のような評判でした。これはナザレの汚名です。メッセージの要点は①イエスに着せられた生まれ故郷の汚名について。私生児の噂(ヨハ9:34)、長老たちや住民たちに認識されずに追放され(ルカ4:28、29;イザ53:2‐8)、ついに神に退けられ(詩22:6-13;マコ15:34)、そして、最終的に十字架で処刑されました。十字架の罪状書きに「ナザレのイエスと記した」とあります。②イエスが汚名を名誉に変えること。「ナザレのイエス」とは、イエスの優れた教えと奇跡によって拡大するイエスの名誉を示す名称となり(ルカ4:14、37;使10:38)、悪霊も認め(ルカ4:33-36)、復活のイエスにつながり(マコ16:6;使2:22-24)、初代教会の祈りの規範となりました(使3、4章)。③自己の汚名を取り扱うこと。多くの人が過去に起こった事柄によって縛られています。クリスマスのメッセージとは、その汚名は返上できるということ、自分に対しての神の計画によって解放され自由にされる可能性があるということです。汚名には肉体的、精神的、社会的、霊的な種類があります。それぞれに対して癒し、健康、和解、赦しがあるのです。④汚名を返上すること。次の方法によります。言葉(ヨハ1:45)、奇跡的な新生(ルカ1:26;ヨハ3:1-3)、神にゆだねること(ルカ1:35-38)、聖霊の油注ぎ(ルカ4:18)、イエス様との親密さ(ヨハ1:39、46)、十字架につける(ヨハ19:19)。そうすれば開かれた天を経験します(ヨハ1:51)。ナザレのイエスに来て、見て、信じませんか。