2011年12月4日の礼拝メッセージは2011年クリスマスシリーズで、マタイによる福音書2:1-8から「マタイによるクリスマス、王なるイエス」と題して話されました。聖書の中でのクリスマスの物語には、イエスが生まれてから最初の2年間に起こった出来事が記されています。
マタイでは4つの事柄が述べられています。これらはイエス様の歴史的事実性を証明すると同時に、信者の信仰生活に教訓を与えてくれています。①イエスキリストの系図(1:1-17)。この系図は正確ではなく、宗教的、信仰的な目的を持っています。原語では「イエスキリストの初めの書」とあります(参イザヤ53:8(彼の時代);コロ1:18)。教会の父たちは新約聖書を編集した時に、イエスがユダヤ人および「信仰の父」と呼ばれるアブラハムの血統につながりがあることを記録するマタイの福音書をはじめの方に置きました。アブラハムからキリストまでの42代を3つの14代ずつに分けたことは、興味深いことです。14の数字は解放、救いを意味しています。3の数字は「三位一体の神」を意味し、42の数字はイスラエルがエジプトで送った奴隷生活の圧制を意味しています。民数記33章には、イスラエル民族がエジプトからカナンまで42回「旅立って、宿営した」と記録されています。エジプトは罪の奴隷生活、カナンは神の祝福ある生活を象徴しています。この系図はキリストを信じる者が得る新生を意味しています。ヨハネ1:12、13は、信者の『出生証明書』であると言えるでしょう。②聖霊による無原罪懐胎(1:18-25)。系図が、ダビデの血統によって、イエスの国籍をユダヤ人と確定するのだとすれば、聖霊による無原罪懐胎は、イエスが「神の子」であると確定するものになります。マタイとルカは共に、イエスの誕生に聖霊の働きを断言しています(ルカ1:34-38)。これは信者の中で起こる聖霊の働きによる新生を語っています(ヨハ3:3-6;ガラ4:19)。そして、生活のすべての状況の中で神が共におられることを約束しています(マタ1:23)。③博士たちの訪れ(2:1-23)。彼らが信仰した者であったかどうかは分かりませんが、神の啓示に対して受容性のある人たちで、その啓示に従順であったことが分かります。そしてイエスを王として認め、拝みに来ました。私たちも同じようにすべきです。生活の中でキリストに服従して全ての事情の中で従順であるべきです(ロマ5:8;16:25、26;2コリ10:4、5)。④ヘロデ王による殺害の企み(2:1-23)。ヘロデはサタンの比喩です(ヨハ10:10)。サタンは神がなさる全ての働きに対して対抗しています(マタ4章;1ペテ5:7、8;マタ13:22)。エジプトは、聖家族のための神による避難場所の備えでした(1コリ10:13)。真心から王なるイエスを拝む者になりましょう。